浅山一伝流の剣客

　

〇北山道場

　高崎城下に道場を構える。門人は約百名で半数が高崎藩士が占めていた。北山が急死し、後継者争いが起こり閉鎖される。

名前 初出 紹介
北山源右衛門 五巻・白い鬼 　浅山一伝流の使い手。高崎城下に道場を構える。乞食同然の金子伊太郎を拾い身の回りの世話をさせたが彼に剣術の才能を感じ弟子にした。剣名は関東一円に聞こえ秋山小兵衛もその名を耳にしている。
金子伊太郎 五巻・白い鬼 　乞食同然だったが北山源右衛門に拾われる。武士の子と偽り「金子伊太郎」と名乗った。

　北山の身の回りの世話をしていたが試しに剣を握らすとすじがよかったため弟子になる。北山急死後、金子より優れた剣士は道場にはいなかったが氏素性が知れない金子を無視したため後継者になることができなかった。道場の内紛をよそに高崎を出て行方不明になった。
野村房之助 五巻・白い鬼 　野村が諸国修行中に約二年間滞在し修行する。

　

〇野村道場

　沼田城下・馬食町の外れにある道場。道場の食客金子伊太郎に道場主・野村が殺され閉鎖した。

名前 初出 紹介
野村房之助 五巻・白い鬼 　沼田城下の外れに浅山一伝流の道場を構える。人柄や教え方がよく道場の評判もよかった。

　北山道場で同門だった金子伊太郎を食客に向かえるが彼に不吉なものを感じた妻・お順の頼みで追い出す。その後、舞い戻った金子に妻もろとも殺される。
お順 五巻・白い鬼 　野村道場の主・野村房之助の妻。門人の世話もよくするよき妻。食客金子伊太郎に血のにおいをかぎつけ不吉なものを感じ彼を追い出すか離縁するか夫に迫り追い出してもらう。

　舞い戻った金子に夫もろとも殺され右の乳房と陰所を切り取られる異常な殺され方で亡くなった。
野村房太郎 五巻・白い鬼 　野村道場の野村房之助の息子。房太郎の証言で両親を殺害したのが金子伊太郎とわかった。
金子伊太郎 五巻・白い鬼 　北山道場で同門だった野村の道場で食客になる。剣の腕前は道場主・野村より上手いという噂で指導も上手、門人に人気があった。美男のため稽古に立つと城下の娘が道場の周りをうろうろし他の門人の稽古に支障が出ることや野村の妻・お順が彼に不吉なものを感じていることを理由に道場から追い出される。後に道場に戻り野村夫妻や居合わせた門人を殺害する。
鈴木藤八 五巻・白い鬼 　沼田藩士。野村道場の門人。野村道場に舞い戻った金子伊太郎に殺害されたうちの一人。
鳩原喜平 五巻・白い鬼 　沼田藩士。野村道場の門人。野村道場に舞い戻った金子伊太郎に殺害されたうちの一人。
林又三郎 五巻・白い鬼 　沼田藩士の三男。野村道場の内弟子。野村道場に舞い戻った金子伊太郎に殺害されたうちの一人。
鈴木平馬 五巻・白い鬼 　沼田藩士。野村道場の門人。金子伊太郎に殺された鈴木藤八の弟。金子の居場所がわかり敵討ちのため討手に参加するが金子に斬られ負傷する。
竜野庄三 五巻・白い鬼 　沼田藩士。秋山道場に通っていたが国許に転勤となった。流派は違っていたが時折野村道場に通っていた。

　

剣客一覧に戻る